はじめに
OktaとジョーシスはSaaS管理分野で注目されている2つのソリューションです。両者はターゲット市場や提供する機能領域が異なり、選択には企業規模、SaaS構成、グローバル対応の必要性などが影響します。本記事では、両者の特徴をLOCKED DASも含めて比較し、企業に最適なソリューション選択について解説します。
IGA比較表
主要IGA製品の機能・価格・サポートを一覧比較。プロビジョニング、ワークフロー、監査機能などの項目で各製品を評価できます。
Okta vs ジョーシス:全体比較
Okta の特徴
OktaはIDaaS(Identity as a Service)として、認証・認可の中央化に特化したグローバルソリューションです。
グローバル標準のIDaaS:世界中で最も採用されているIDaaSとして、強力な認証・認可機能を提供
豊富なSaaS対応数:数千社のSaaS対応により、ほぼすべての主要SaaSと連携可能
高いセキュリティ標準:SSO、MFA、段階的認証など、セキュリティ機能が充実
Suite制の料金体系:2025年よりStarter Suite($6/user/月〜)を提供し、中小企業でも導入しやすい価格帯を用意
ジョーシスの特徴
**ジョーシス(Josys)**はSaaS管理・IT資産管理に特化した国内向けソリューションです。
日本企業向けカスタマイズ:日本企業特有のニーズに対応した機能設計
使いやすいUI:日本企業向けに設計されたシンプルで直感的なUI
SaaS管理とIT資産管理の統合:SaaSアカウント管理に加え、PC等のIT資産管理も一元化
名寄せやシャドーIT検知等の機能:複数SaaS間でのユーザー情報統一管理やシャドーITの可視化
詳細比較表
| 項目 | Okta | ジョーシス | LOCKED DAS |
|---|---|---|---|
| 主な機能領域 | IDaaS(認証・認可) | SaaS管理・IT資産管理 | SaaS管理・プロビジョニング |
| 対応SaaS数 | 数千社 | 約100社 | 90社 |
| 導入期間 | 3〜6ヶ月 | 2〜4ヶ月 | 1〜2ヶ月 |
| 料金体系 | Starter Suite $6/user/月〜 | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 日本語対応 | 限定的 | 充実 | 充実 |
| 名寄せ機能 | 限定的 | あり | あり |
| 複雑な組織構造対応 | あり | 対応あり | 最大15階層 |
| プロビジョニング機能 | SCIM対応 | 標準的 | 高度 |
| 権限管理 | SSO、MFA等認証レベル | SaaS固有機能対応 | SaaS固有機能対応 |
導入企業のプロファイル
Okta が向いている企業
グローバル企業:複数国でのIDaaS統一が必要
高度なセキュリティが必須:金融機関等でSSO、MFAなど認証・認可機能が必須
エンタープライズグレード必須:数万ユーザー以上の大規模企業
SaaS数が極めて多い:社内で利用するSaaS数が数百〜数千に達する場合
ジョーシスが向いている企業
日本国内企業:日本企業向けの機能充実が必要
導入スピード重視:数ヶ月以内の導入が必要
SaaS管理とIT資産管理を一元化したい:PCやモバイル端末も含めた統合管理が必要
シャドーIT対策を強化したい:社内で利用されている未承認SaaSを可視化したい
LOCKED DASが向いている企業
複雑なSaaS構成:Salesforce、Jira等、複雑な権限管理が必要
高度なワークフロー自動化が必須:複数部門による異なるプロビジョニングロジック実装
スケーラブルな運用が必要:企業成長に伴う柔軟な対応が重要
日本企業のニーズに対応:読仮名対応、複雑な組織構造対応
Okta導入時の課題
導入期間の長さ
Okta導入には3〜6ヶ月かかることが一般的です。セキュリティポリシーの策定、既存SaaSの段階的移行、ユーザートレーニングなど、複数フェーズを経る必要があります。
日本企業向けカスタマイズの限界
OktaはグローバルIDaaSとして設計されており、日本企業特有の要件(読仮名対応、複雑な組織構造等)への対応は限定的です。
ジョーシス導入時の課題
対応SaaS数の限界
対応SaaS数が約100社に限定されており、業界特化型のSaaSには対応していない場合があります。
カスタマイズの限界
ジョーシスはテンプレートベースであり、複雑なプロビジョニングロジックのカスタマイズには制約がある場合があります。
企業規模・特性による選択基準
小規模企業(〜100名)
推奨:ジョーシス または LOCKED DAS 理由:シンプルなSaaS構成で導入しやすく、コストを抑えられる
中堅企業(100〜500名)
推奨:ジョーシス または LOCKED DAS 理由:複雑さへの対応が必要だが、グローバル対応は不要
- ジョーシス選択:SaaS管理とIT資産管理の統合が必要、シャドーIT対策を重視
- LOCKED DAS選択:複雑なプロビジョニングロジック、高度な権限管理が必要
大企業(500〜1000名)
推奨:LOCKED DAS 理由:複雑なSaaS構成、複雑な組織構造への対応が必須
エンタープライズ(1000名以上)
推奨:Okta + LOCKED DAS の併用 理由:
- Okta:グローバル対応、強力なセキュリティ基盤
- LOCKED DAS:複数SaaS間のユーザー管理、名寄せ機能
グローバル企業
推奨:Okta 理由:グローバルスタンダードのIDaaS、複数国でのサポート
まとめ
Okta、ジョーシス、LOCKED DASは、それぞれ異なるターゲット市場と強みを持っています。
Okta:グローバル企業、高度なセキュリティが必須な大企業向けのIDaaS ジョーシス:SaaS管理とIT資産管理を統合したい日本企業向け LOCKED DAS:複雑なSaaS構成、高度なプロビジョニング自動化が必要な日本企業向け
企業のSaaS構成、規模、グローバル対応の必要性等の要因を総合的に判断し、最適なソリューションを選択することが重要です。複数ツールの併用により、IT管理全体の最適化が実現できます。
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